わしの名は「鱗滝 右近次」。
全国を行脚し、心の鬼に負けない人間を探している。
うわさで聞いたのだが、スカウト活動をしている者は、心・技・体すべてを鍛えていると聞き、BS呉12団・GS広島6団の団本部に行ってみた。
その日は入団式と上進式、
そしてスカウトでは全国的に珍しい音楽隊の演奏会をしておった。
皆、笑顔で祝っており良い雰囲気ではあったが、どうも覇気を感じなかった。
そこで、スカウトの前に姿を現し、4つの色組に分け、8つの修行に挑戦してもらい、うわさを確かめることにした。
1つ目は「目の修行」
パーテーションを立て、その間を飛んだ物を当てる。
身近にある物を飛ばしたのだが、隙間を通る一瞬に集中することは難しい。
しかし、しっかり集中し当てていた。
2つ目は「全集中の修行」
紙コップでけん玉を作り、全員で玉が入った個数を競った。
リーダーや保護者さんの話を聞きながら作製し、心を合わせて玉が入るように挑戦していた。
3つ目は「耳の修行」
パーテーションの後ろで叩いた物の音を当てるというもの。
これも集中し、全員で協力して当てていた。
互いが意見を出し合い答えを導き出しておった。
4つ目は「記憶の修行」
ブルーシートの中にある物を1分間で記憶し、書き出していくというもの。
それぞれの組で記憶の仕方が違い面白かったな。
答え合わせの後はキャンプ模擬サイトの説明を受け、スカウト技能の素晴らしさを伝えてもらった。
5つ目は「発想の修行」
棒立てを行ったのだが、
ただの棒ではなく刀や銃など形の違うものを立てる。
協力に加え自分たちで考える修行。
大人でもなかなか難しいが、しっかり立てておった。
6つ目は「力の修行」
細い木から丸太まで準備し、それぞれの木に合ったのこぎりで切っていく。
道具の使い方や力の入れ方。知識があってもそれを如何に使っていくか。
自分の力で最後までやりきる修行となった。
7つ目は「協力の修行」
テントを協力して立てる。
一見簡単そうに見えるが、協力しなければ早く立たない上に時間がかかる。
互いが助け合う修行となった。
もちろん片付けまで自分たちで行った。
8つ目は「読み取りの修行」
手旗を読む。
手旗を知らないスカウトは手旗表を見ながら推理し考えていた。
便利な世の中になり、すぐに答えを調べられるが…よく見て記憶し推理して答えを導き出していく。
時間はかかったようじゃが、よくやっていた。
8つの修行を終えて帰ってきたスカウト達は自信に満ちた目と表情をしており、心・技・体すべて揃っていると感じた。
この集まりの最後には抽選会があるということで
竹馬の友であるウルフと共に盛り上げることとした。
まだまだスカウト達には未熟なところはある。
しかし互いが支え助け合い、互いが成長していく。
わし自身もいい時間を過ごさせてもらった。
どうかこの道を辞めず歩み続けて欲しいと願うばかりである。
では わしは次の旅に出ることにする。
さらばじゃ!!
鱗滝さんお疲れ~
ということで ワンワン言うとりますが
スカウトの皆さん また来年~
当たれぇ~~~~~~~